前歯4歯をセラミッククラウンで治療した審美歯科
30代
女性 / 2021年8月 症例
治療前
治療後
治療前
治療後
患者さんは女性で、虫歯が複数あり、歯周病も心配ということでご来院になりました。 全体的に歯石がかなり付着しており歯肉の炎症も見られました。上顎前歯部はレジンがつぎはぎで入っており境目から虫歯ができています。歯列不正も認められるため矯正治療が第一選択ですが、ご本人の希望により矯正治療はせずセラミッククラウンによる咬み合わせの改善と審美歯科治療を行いました。
治療ステップ
ステップ 1
初診時
上顎4前歯につぎはぎでのレジンが入っています。口蓋側には大きな虫歯もあり咬耗も見られます。嚙み合わせも理想的とは言えず、歯列不正も認められるため矯正治療が理想的である旨をお伝えしましたが、現状での虫歯治療とできる範囲での歯列改善のご希望があり、セラミッククラウンによる審美歯科治療を行いました。
ステップ 2
現状と治療計画
歯石がかなり多く付着していてエンブレージャー(歯の接触点の上下にできる隙間)が歯石で埋まっています。また歯ぐきも炎症を起こして腫れています。まず歯石をしっかり除去し歯肉の炎症を治療したうえでガムライン(歯ぐき位置)を確保することが重要と診断し、歯石の除去から治療を開始しました。
現状での歯列不正の改善は限界があります。
矯正治療によって得られる歯列不正の改善と全く同じ結果が得られるわけではありません。
歯の形態や歯軸方向をある程度改善するためには歯の削合量が多くなります。
削合量が多くなると知覚過敏などの症状がでることも考えられます。
治療によるメリットやデメリットもご説明させていただきましたが、今回はセラミッククラウンでの治療をご希望されました。
治療開始前に現在の歯並びの模型をお作りして、どの程度の歯列不正の改善ができるのか仮歯を作って確認して頂きました。
神経がある歯なので歯軸を大きく変えることはできませんが技工士が模型を削合し仮歯をお作りします。
もとの歯列から多少の改善は可能であることを確認しご本人にもご了承を頂きました。
● 右上1・2番、左上1・2番
ジルコニアセラミッククラウン
ステップ 3
セラミック印象
形成(歯の削合)した歯の周りに細い糸(圧排糸)を丁寧にうめこみ、充分に防湿を確認して保険外診療用の印象材を使って歯型を取ります。
歯型取りは手軽に済ます歯科も多いですが、宮本歯科ではこの形成と印象採取に最も配慮しています。
印象採取は治療直後だけでなく予後の良い経過に繋がる大切なステップだからです。
患者さんにはシリコン印象ではご辛抱をお願いする事もありますが、現時点でデジタルスキャナーによる光学印象は私たちが保険外診療のレベルで求める精密さに達していないため、宮本歯科ではシリコンによる歯型とりを選択しています。
セラミックの色は下顎前歯よりも少し白くしたいとご希望を頂き、ご本人にも確認頂きながら丁寧に色を決めていきます。下顎前歯部も歯石を除去して歯周病も改善してきたことからかなり歯ぐきがも引き締まり、本来のエンブレージャーがこのように見えるようになってきました。
印象後は仮歯(プロビジョナル)をセットしました。
仮歯(プロビジョナル)は4歯連結していますが、最終的なセラミックは1本ずつ単冠でお作りします。
ステップ 4
セラミックセット
上顎前歯4本が完全に並びきるスペースがないために重なり、歯列不正となっています。
初診時の歯型をもとに、歯科技工士が模型上でどの程度の歯列改善が可能なのかをシミュレーションして仮歯(プロビジョナル)を作成します。
作成した模型を患者さんにもご確認いただき、ご了承を得て治療を開始します。
最終的には歯科医師が形成(歯の削合)を工夫するとともに、セラミッククラウンの幅をもともとの歯の幅より狭くすることによって歯列の改善とエンブレージャーの縮小を行い、仮歯よりさらに歯列不正が改善されたセラミッククラウンを作成することができました。
治療したセラミックの欠けを防ぎ、審美性を保ちながら強度を担保するために切端部分はジルコニアを使用しました。今後は他の歯の治療も行った後、就寝中の噛みしめから歯を守るナイトガードを製作予定です。
治療費
仮歯(プロビジョナル) | |
¥5,500 × 4歯 |
¥22,000 |
オールセラミッククラウン | |
¥154,000 × 4歯 |
¥616,000 |
ナイトガード | |
¥33,000 | ¥33,000 |
合計 | ¥671,000 |
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※費用は治療当時のもので現在と異なります。
※サイト内コンテンツの過去症例等については、掲載時点の消費税率、または税抜き表示で表記している内容が一部ございます。
※保険外診療による治療費用を明記しています。
※費用は、歯・口腔内の状態によって異なります。
※根管治療が必要な場合は別途費用が必要となることがあります。
リスク・副作用
治療中に一時的な咬合痛や冷温水痛、若干の歯肉の腫れ、発赤などを生じることがあります。また仮歯の時期には仮歯の脱離や破損の可能性、舌感などに違和感を感じることがあります。 ※すべて症例による違いや個人差があります。
治療担当
医師:宮本 庸一
歯科衛生士:小原 彩
トリートメントコーディネーター:宮本 秀子
症例紹介について
宮本歯科では厚生労働省が定めた医療機関ホームページガイドライン、ならびに医療広告ガイドラインに則ったホームページでの情報提供を実践しています。
ガイドラインでは、単純な術前術後の写真等、いわゆる「ビフォーアフター」を原則として(利用者保護の観点から)掲載を禁止していますが、患者さんの不利益にならないように要件を満たしている場合は、術前術後の写真等について広告(ホームページへの掲載)できるとされています。
より詳しい宮本歯科の医療広告ガイドラインの取り組みについては、「医療広告ガイドラインの遵守について」をご覧ください。