前歯から右奥歯まで8歯をセラミックで治療した審美歯科
60代
女性 / 2021年1月 症例
治療前
治療後
患者さんは60代の女性で検診をご希望でご来院されました。 左上2番から右上7番までが連結されているため、清掃性が悪く、歯と歯の間などに食べかすが挟まりやすい状態です。特に前歯は歯茎の退縮もあり、審美的にも改善の余地があります。 連結する必要のある歯は連結し、単独で被せる歯は単独で被せ直すことで、機能的な回復とともに、審美歯科治療を行いました。
治療ステップ
ステップ 1
初診時
左上2番から右上7番にかけて被せ物や金属のプレートのようなもので歯が繋がれています。
被せ物と歯との間に段差などがあり、歯に合っていないので食べかすなどが残りやすく、フロスも使用できないので虫歯のリスクも高い状態でした。
ステップ 2
現状と治療計画
2回目のご来院時にセカンドカウンセリングを行いました。
前歯4歯は歯茎が退縮して歯との間に段差ができているため、審美性も悪く患者さんご自身も改善をご希望されていました。
本来は欠損歯を補うためのブリッジ以外は単独で1歯ずつ被せ物を入れるのが理想ですが、噛み合わせが悪く、過度に特定の歯に負担がかかることで歯周病が進行し、1歯だけでは噛む負担に耐えられないと診断した場合などは歯を連結することで嚙む力を分散させ、歯の負担を軽減するということはあります。
連結する必要がない歯は単独で被せるメリット、歯に合っていない被せ物は歯に合った物に改善するのがベストであることをご説明し、治療を行うことになりました。
左上2番から右上6番までの8歯は失活歯(神経がない歯)で、根管治療がされており、メタルコアなどが入っている状態です。根管治療も改善の余地がありますが、デンタルレントゲンで診断したところ、根尖病巣や慢性的な炎症など大きな問題はありませんでした。
他院での根管治療からかなりの年数が経過していることや、再度根管治療を行うことは治療回数も大幅に増え、一時的な痛みなどのリスクが伴うことをご説明し、今回は根管治療のやり直しは行わず、現在入っているコアをファイバーコアに置き換えて、セラミッククラウンをセットするという治療をご希望されました。
右上5番は虫歯が大きく、抜歯が必要でした。右上は4・5・6番のセラミックブリッジとなります。
以前、ナイトガードを使用されていましたが、食いしばりなどが激しく、摩耗して穴が空いてしまったとのこと。治療した歯を守るためにもナイトガードを新製してご使用することをお勧めしました。
● 左上2番~右上3番
ファイバーコア・オールセラミッククラウン
● 右上4・5・6番
ファイバーコア(右上4・6番)・オールセラミックブリッジ
ステップ 3
治療開始、奥歯にセラミッククラウンセット
歯数が少なく、期間が短いケースは治療時に院内で歯科医師が仮歯をお作りすることもありますが、今回の治療は嚙み合わせの安定に時間が必要であることや審美的な面での考慮が必要な治療となるため、事前に歯型をおとりして歯科技工士が仮歯を制作しました。
仮歯を使って嚙み合わせを安定させたうえで、まずは顎位を確立させたのち、前歯の治療を行いました。
ステップ 4
前歯5歯にセラミッククラウンのセット
初診から約3か月後、前歯5歯(右上3・2・1番、左上2・1番)にセラミッククラウンをセットしました。本来であれば1歯ずつ単独でセットするところですが、下顎前歯部に歯列不正があるため、上顎前歯に局所的に過度な噛み合わせのストレスがかかることが予想されます。
今回セットしたセラミッククラウンが破損したり、脱離するリスクを軽減するため、右上2・3番、右上1と左上1番は連結し、右上2番のみ単独でセットしました。
他にも治療が必要な歯はありますが、ご本人のご都合もあり、今回は一旦治療終了となりました。
今後は定期検診に通っていただきながら、他の部位の追加の治療や治療した歯のチェックなどを行って参ります。
ナイトガードの必要性はご理解いただいているので今後制作をご検討されています。
治療費
仮歯(技工士作成) | |
¥11,000 × 8歯 |
¥88,000 |
セラミッククラウン | |
¥154,000 × 8歯 |
¥1,232,000 |
ファイバーコア | |
¥22,000 × 7歯 |
¥154,000 |
ナイトガード | |
1装置 | ¥33,000 |
合計 | ¥1,474,000 |
---|
※費用は治療当時のもので現在と異なります。
※サイト内コンテンツの過去症例等については、掲載時点の消費税率、または税抜き表示で表記している内容が一部ございます。
※保険外診療による治療費用を明記しています。
※費用は、歯・口腔内の状態によって異なります。
※根管治療が必要な場合は別途費用が必要となることがあります。
リスク・副作用
治療中に一時的な咬合痛や冷温水痛、若干の歯肉の腫れ、発赤などを生じることがあります。また仮歯の時期には仮歯の脱離や破損の可能性、舌感などに違和感を感じることがあります。
※すべて症例による違いや個人差があります。
治療担当
医師:宮本 庸一
歯科衛生士:内藤 恵
トリートメントコーディネーター:宮本 秀子
症例紹介について
宮本歯科では厚生労働省が定めた医療機関ホームページガイドライン、ならびに医療広告ガイドラインに則ったホームページでの情報提供を実践しています。
ガイドラインでは、単純な術前術後の写真等、いわゆる「ビフォーアフター」を原則として(利用者保護の観点から)掲載を禁止していますが、患者さんの不利益にならないように要件を満たしている場合は、術前術後の写真等について広告(ホームページへの掲載)できるとされています。
より詳しい宮本歯科の医療広告ガイドラインの取り組みについては、「医療広告ガイドラインの遵守について」をご覧ください。